Hébé




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ヘべと鷲 アンティークビスキュイ
こちらは1870年ごろ作られたビスキュイ像です。
美しい女神が鷲へ水を与えるこの像は、ギリシャ神話由来のモチーフを元にデザインされました。
黄金の水差しと酒杯を持つのが、ギリシャ神話の最高神ゼウスとヘラとの間に生まれた 青春の女神、へべ。
そしてへべが差し出す水をのむ鷲。鷲は最高神ゼウスの聖鳥であり、ゼウスの使者という重要な役割を担い また時にはゼウス自身が化身するかたちで語られる、まさにゼウスを象徴する鳥です。
このヘべと鷲が関連付けられたモチーフは、特に18世紀の新古典主義時代に流行し、
絵画だけでも『ヘベに扮するル・フェーヴル・デ・コーマルタン夫人(1753年)』、『ユピテルの鷲に飲み物を与えるへべ(1767年)』、『鷲に変じたユピテルとヘべ(1826年)』(“ユピテル”はローマ神話で言われるところのゼウス)など多くの作品で描かれ、絵画以外にも像、アクセサリー、建造物などさまざまなアート作品に用いられたモチーフです。
今回のビスキュイ像は、白磁に淡い色付けがされており、へべの穏やかで柔らかい表情、また鷲の勇ましい様子が大変よく表現されています。
そして幸運なことに このビスキュイ像には裏に古いステッカーが残されており、詳しく紐解くと、1860年前後に営業していた高級インテリアショップ「L . Boutigny(ブティニ)」で製造・販売されたものであることが判明しました。
ルーブル宮殿隣に今も建つ、「パレ・ロワイヤル」。かつての王宮であり、一時はパリ随一の盛り場として栄えたその有名な商業施設の中に Boutigny は店を構え、
ミュージアムクラスの陶器とクリスタル製品を販売するショップとして、目の肥えたパリっ子たちに愛されていたそうです。
そんな由緒正しいショップで取り扱われていた、今回の『へべと鷲』また当店別ページでご紹介している『レダと白鳥』の2点。
像の裏に残された L.Boutigny のステッカー 及び、当時のショップ広告をお写真に載せていますので、ご覧ください。
破れかけたステッカーからこの作品のルーツをたどるのは かなり骨の折れる作業ではありましたが、そこから広がる想像と急に現実味を帯びる当時の様子は大変興味深く面白いものでした。 まるでタイムスリップしたような感覚を、ぜひ皆さまにも楽しんでいただければ幸いです。
パレ・ロワイヤルに訪れる人々に愛された、L.Boutignyのビスキュイ像。
白一色のビスキュイ像と同じく 質感は儚く柔らかく、フランスらしいとてもエレガントな美しいお品です。
ぜひ『レダと白鳥』とともにお楽しみください。
タイプ: ビスキュイ | スタイル: Sculpture | 年代: circa 1870 | 輸入国: France - Paris |
材質 | ボディ: ビスキュイ | 表面: | 仕上げ: |
サイズ | 横幅: 19 cm | 奥行: 19.5 cm | 高さ: 35 cm |


















